循環器内科・内科
院長ノート
循環器内科・内科について
循環器内科では、心不全、虚血性心疾患、不整脈、心臓弁膜症、心筋疾患などの診療を行います。心疾患の再発や悪化の予防には、高血圧、脂質異常、糖尿病の厳格な管理が必要となります。循環器疾患の既往がない場合も、きめ細かく管理する事に変わりはありません。
内科の診療は、臓器を特定しません。外科は手術、内科は薬で治すというのが大まかな考え方です。日本内科学会では、『内科学とは最初に患者に寄り添う学問であり、臓器を特定せず、さらには患者の心理・社会的側面をも考慮した全人的医療を目指すもの』としています。私は、総合内科専門医としてその役割を果たし、必要な場合には専門医への橋渡しとなります。
循環器内科・内科の検査内容
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心臓超音波検査(心エコー)※
人の耳には聞こえない音(超音波)をあて体内の臓器や血液の流れる様子を映し出す検査です。被曝の心配がないので繰り返し検査が可能で、妊娠中の方でも安心して検査を受けていだだけます。 心臓の形態、動き、血液の流れなどを見ることにより、弁膜症、心筋症の診断や心機能の評価などを行います。心雑音や心電図異常、心拡大を指摘された場合や、息切れの原因を調べたりするのに有用です。
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腹部超音波検査(腹部エコー)※
肝臓、胆嚢、腎臓などの腹部臓器の観察を行い、脂肪肝、腫瘍や結石の有無などを調べます。
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頚部血管超音波検査(頸動脈エコー)※
首の血管の様子を超音波を使って調べる検査です。頚部の動脈に異常があるかに加え、動脈硬化や狭窄の程度の確認や、心筋梗塞、脳梗塞のリスク評価に役立ちます。
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甲状腺超音波検査(甲状腺エコー)※
甲状腺の形状や構造、および異常の有無を超音波を使って調べる検査です。
超音波検査について
臨床検査技師が検査を行います
※基本的には予約制となります
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心電図検査
心臓の動きやリズムを調べる検査です。両手、両足、胸部につけた電極から心臓の活動により発生した電位変化を記録します。
心臓から発生する微小な電流を調べる検査で、不整脈の診断には欠かせません。その他、狭心症や心筋梗塞、心筋症などの循環器疾患を診断する手掛かりになります。
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ホルター心電図検査 ※
ホルター心電図検査は、24時間連続して心電図を記録する検査です。短時間しか記録しない通常の心電図検査に比べて格段に情報量が多く、不整脈の診断や経過観察に極めて有用です。最新式のコンパクトな機器を使用しておりますので日常生活やお仕事にもあまり支障はありません。入浴可能なタイプもございます。
ホルター心電図検査の流れ
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問診
検査のやり方などの説明を先生から受けます。
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検査装置の取り付け
心電図を記録するための電極と記録装置を取り付けます。
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日常心電図の記録
記録装置を携帯し、普段通りの日常生活を送っていただきます。
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結果報告
翌日、来院して記録装置を外し、後日診断結果の報告と今後のアドバイスをします。
※基本的には予約制となります
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運動負荷心電図検査
運動をして心臓に負担をかけたときの心電図変化をみる検査です。
心電図を記録しながら固定された検査用の自転車をこいでいただき、心臓に負担をかけた状態で問題がないかを調べます。狭心症の診断に特に有用です。
不整脈をお持ちの患者様が、運動をしても問題ないかを調べるのに行うこともあります。
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血圧脈波検査(CAVI・ABI)
「CAVI」は動脈の硬さを調べる検査で、「ABI」は動脈の狭窄や閉塞を調べる検査です。
手と足の血圧の比較や脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度を数値として表すことができます。
検査方法はとても簡単で、実際の測定にかかる時間はわずか5分です。血圧を測るのと同じ感覚で、両手・両足首の4箇所の血圧を同時に測定するだけで痛みはほぼありません。
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レントゲン検査
X(エックス)線検査は別名レントゲン検査といいます。
X線を使用する検査の中で最もオーソドックスなもので、X線を体に対して照射して、各臓器や骨などの組織ごとに異なるX線減弱の差を画像として表示します。X線が通過しやすい部分は黒くなり、そうでない部分は白くうつし出されます。
当院では、主に胸部レントゲン検査を行っています。息切れが気になる、むくみが気になる、胸が痛む、咳が長引く場合などに行います。心不全、肺がん、肺炎、気胸などの診断や管理に有用です。
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呼吸機能検査
大きな呼吸をしたり、勢いよく息を吐き出したりして、肺の機能や病気を調べる検査です。肺気腫、気管支喘息などの病気を調べるために行われます。
また、肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断や治療効果判定にも有用です。COPDの主な原因はタバコですので、喫煙なさっている方は、一度検査をされることをお勧めいたします。
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採血検査
採血をして血液中の血球成分を測定する検査のことです。その結果により、体の状態を把握し、病気の早期発見・早期治療に役立ちます。貧血、肝臓の異常、腎臓の異常、高脂血症、糖尿病、痛風などの生活習慣病、肝臓病、腎臓病、甲状腺疾患などの病気がわかります。高血圧においても、二次性高血圧の診断や合併症の有無を調べるのに大切な検査です。